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所属 | 筑波大学 数理物質系・物理工学域 |
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氏名・職名 | 都甲 薫 助教 |
研究テーマ名 | 高効率・低コスト太陽電池の創出に向けたゲルマニウム薄膜/ガラスの開発 |
応用想定分野 | 低コスト化な宇宙用タンデム型太陽電池、及び高効率な家庭用薄膜太陽電池 |
本研究では、既にアルミニウム誘起成長法を使ってp型多結晶ゲルマニウムを225°C10時間の熱処理でガラス基板上に成長させることに成功した。今後、このp型ゲルマニウム層をテンプレートとして高品質ゲルマニウムをエピタキシャル成長させ、その上にn型ゲルマニウムを積層させることでゲルマニウムpn接合による太陽電池の開発を行う。更にこのゲルマニウムpn接合の上にInGaAsとInGaPを積層することで高効率タンデム型太陽電池の開発を目指す。将来的にはプラスチック基板上にゲルマニウムpn接合を構成し、その上にアモルファス・シリコンを積層することで安価な薄膜太陽電池の開発も行う。
現在の宇宙用高効率太陽電池は単結晶ゲルマニウム基板上にゲルマニウムpn接合を作成し、その上に化合物異種材料(InGaAs+InGaP)を積層したタンデム型構造である。しかし、単結晶ゲルマニウム基板の材料費が高価であることから応用は宇宙用に限られている。本技術を使うことで、単結晶ゲルマニウム基板の代わりに安価なガラス基板やプラスチック基板を使うことができることから、安価で汎用性の高い、高効率なタンデム型太陽電池を実現できる。
既存の宇宙用タンデム型高効率太陽電池に比べてゲルマニウム基板が不要でガラス基板が利用できる点からコスト面で明らかに有利となる。
同じ手法でガラスやプラスチック基板上にゲルマニウムのpn接合を形成し、その上にアモルファス・シリコンを積層することで安価な薄膜太陽電池も実現できる。(下表)
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参考: