アクセルスペースは、東京大学・東京工業大学で生まれた超小型衛星技術を活用した宇宙ビジネスを展開するベンチャー企業。
2008年の創業以来、世界初の民間商用超小型衛星を含む5つの実用衛星開発・運用を通して性能・信頼性の向上に取り組み、2022年までに地球全体を撮影する計画を進め、衛星から得られる農業、海洋監視、局地気象予報、都市計画、工事進捗管理などのインフラ情報を配信する事業を推進している。
【本技術の特徴】
アクセルスペースでは、数十機のGRUS衛星からなる地球観測網AxelGlobeを構築、2019年5月31日にスタートし、2022年の完了を目指す。これにより1日1回、地球上の全陸地の約半分を撮影することが可能となる。人間が経済活動を行うほぼ全ての領域であり、その情報を毎日得ることができる。
【本技術の応用事例・想定用途】
GRUSの他、以下の宇宙ビジネスを企画している。
1)小型実証衛星1号機(RAPIS-1)
JAXAが進める「革新的衛星技術実証プログラム」の最初の実証機。国内の民間企業や大学、研究機関が開発した衛星搭載用コンポーネントが搭載され、実際の宇宙環境での動作実証が予定されている。
2)光学観測用WNISAT-1R
北極海域の海氷の観測を主な目的とした質量43kgの超小型衛星。海氷・台風などのカメラによる光学観測、GPS等の測位衛星の反射波を利用して地球表面の状態を観測、および将来の超小型衛星のデータ量増大に向けた光通信の基礎技術実証の役割を担う。
3)ほどよし1号機
地球観測(リモートセンシング)を目的とした1辺約50cmの立方体形状をした質量60kgの超小型衛星。リアクションホイール、スターセンサ、MEMSジャイロ、GPS受信機などが搭載されており高度な3軸姿勢制御を行うほか、新規開発された過酸化水素水を推進剤とする推進装置による軌道制御の実証も行う。
4)WNISAT-1
北極海域の海氷の観測を目的とした質量10kgの超小型衛星。青色、緑色、赤色の可視光バンドと近赤外光バンドのカメラ、および温室効果ガスの濃度変化を調べるためのレーザーを搭載している。