NEDO 若手研究グラント平成23年度採択テーマから産学連携のための研究紹介

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新導電性ポリマーによるリチウムイオン蓄電デバイスの高出力・大容量化技術の開発

レドックス機能と導電性を併せもつ有機イオウ系ポリマー、およびリチウムイオン導電性液晶性ポリマー電解質を、リチウムイオン電池・キャパシタ用の電極材、電解質として利用することにより、安全な高出力・大容量蓄電デバイスの実現を目指します。

研究機関・所属 東京都市大学 大学院工学研究科 エネルギー化学専攻
氏名・職名 金澤 昭彦 教授
研究テーマ名 新導電性ポリマーによるリチウムイオン蓄電デバイスの高出力・大容量化技術の開発
応用想定分野 リチウムイオン蓄電デバイス(電池、キャパシタ)
技術紹介

 レドックス機能と導電性を示す有機イオウ系ポリマー(ポリチエン)を正極材として用いることによって、既存のリチウムイオン電池と比べて、正極材あたりで約10倍の高容量化を目指します。
 また、ポリチエンの化学的安定性とフィルム形成能に着目し、優れた入出力特性をもつレドックス型キャパシタの大容量化技術を確立します。さらに、電解質としてリチウムイオン導電性を有する液晶性ポリマー電解質を用いることによって、全固体型リチウムイオン蓄電デバイスに展開し、安全性の向上を図ります。

技術の特徴
(1)
二硫化炭素CS2を原料とする低コストな導電性ポリマーであること。
(2)
硫黄含有率(72.7%)が高く、硫黄S8単体のレドックス特性を保持した高い化学的安定性をもつイオウ系ポリマーであること。
(3)
正極活物質と導電助材を単一化合物で補うことができること。
(4)
大容量レドックス型キャパシタへの応用が可能であること。
(5)
リチウムイオン導電性ポリマー(液晶ポリマー電解質)を併用することにより、全固体型リチウムイオン蓄電デバイスが実現できること。
従来技術との比較
特許出願状況

特許出願予定。

研究者からのメッセージ

 レドックス機能と導電性を併せ持つ新しい有機イオウ系ポリマー(ポリチエン)を正極材として用いることによってLiイオン電池の高容量化を目指します。更にLiイオン導電性液晶性ポリマーを電解質として利用することにより、安全な高出力・大容量Li蓄電デバイスの開発を目指します。

発表論文:

論文発表予定。

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