独自に開発した液相プロセス（部分的選択キャッピング法）によりサイズ・結晶面を精密に制御したテーラーメイドセラミックス（希土類ドープセリア等）ナノクリスタルを合成します。このナノクリスタルは水中に完全分散するため、ニッケルイオン等と均一相が形成可能です。そこで、エアロゾルプロセス等のトップダウンプロセスにより、ナノクリスタルを酸化ニッケルと複合化するとともに微構造制御しながら集積化し、超高性能なニッケルサーメット燃料極を開発します。これにより、低温作動固体酸化物形燃料電池の発電性能を革新的に向上させ、その早期実用化に大きく貢献します。

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本研究で適用するセラミックスナノナノクリスタルはサイズに加え、その結晶面までも制御されている点が非常に大きな特徴です。

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触媒活性の高い結晶面を有するセラミックスナノクリスタルを原料に適用すれば、これまでの電極性能を凌駕する燃料極の実現が十分に期待できます。

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本セラミックスナノクリスタルは単分散性に非常に優れ高濃度の液中完全分散が可能であるため、種々のトップダウンプロセスによる複合・集積化が可能となります。

（１）

"微粒子製造方法およびその方法により製造された微粒子", 特開2008-162864, 発明者：阿尻雅文、大原智, 出願者：東北大学, 出願日：平成18年12月28日.

（２）

"固体酸化物形燃料電池", 特許4211254, 発明者：稲垣亨、吉田洋之、佐々木常久、三浦和宏、福井武久、大原智、細井敬、星野孝二、足立和則, 出願者：関西電力株式会社、財団法人ファインセラミックスセンター、三菱マテリアル株式会社, 出願日：平成13年12月4日.

（３）

"複合セラミックス粉末とその製造方法、固体電解質型燃料電池用の電極及びその製造方法", 特許第3193294号, 発明者：大原智、福井武久、小寺佳積, 出願者：財団法人ファインセラミックスセンター, 出願日：平成8年5月24日.

　ナノ粒子プロセスを駆使して次世代の固体酸化物形燃料電池の早期実現を目指します。