NEDO 若手研究グラント平成21年度採択テーマから産学連携のための研究紹介

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セルラーゼのナノ粒子表面への集積化により、高機能化が可能となる技術の開発

セルラーゼをモジュール単位で分割し、結合ドメインを3次元的に再編成したセルラーゼを磁性ナノ粒子表面に集積する事により、セルロース糖化工程の革新的低コスト化と、酵素活性を十数倍向上させるクラスター化セルラーゼの技術を開発しました。

研究機関・所属 東北大学 大学院工学研究科 バイオ工学生体機能化学講座
氏名・職名 梅津光央 准教授
研究テーマ名 低コストエタノール生産プロセスに使用するセルラーゼ酵素の研究開発
応用想定分野 バイオエタノール
技術概要

 セルラーゼはセルロース結合機能ドメインとセルロース分解機能ドメインからなるモジュール酵素で、研究者らは酵素をモジュール単位で分割し、結合ドメインを3次元的に再編成することによって、高次な多価効果を発揮する3次元クラスター化セルラーゼとし、結合ドメインの多価効果から酵素活性を十数倍向上させました。

技術の特徴

 セルラーゼには、セルロースに接着するドメイン(CBD)とセルロースを加水分解するドメイン(CD)が一本のポリペプチドリンカーでつながった構造で、抗体・ナノ工学で培った材料結合性ペプチド・抗体の作製技術により既知のセルラーゼの遺伝子から新しいセルラーゼを再構築します。
 大腸菌を用いてCBDとCDを各々別々に組換え、その後、両者を連結させ、酵素蛋白質として調製し、磁性粒子(50~100nm)の表面にセルラーゼを修飾します。
 磁性粒子表面にセルラーゼを修飾しているため、その磁力を使うことによりセルラーゼを回収・再利用すことができます。

従来技術との比較
特許出願状況
特願2010-083962セルロース分解のためのタンパク質複合体及びその利用
研究者からのメッセージ

 バイオ分野でのナノ粒子利用についての新しい提案です。バイオ展開を模索しているナノ材料企業との意見交換・共同研究を求めています。

参考:

 論文リスト

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